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初めて声楽の個人レッスンを受けられる方へ


ここまで解説してきた内容は、まだ声楽の個人レッスンを受けられたことのない初心者の方にとっては、いささか難解に感じられるかもしれません。現在日本で声楽の個人レッスンを受けるためには、音楽大学やカルチャー教室などで初心者向けに行われているクラスに入るか、全くの個人で運営されている教室に問い合わせてみるという方法が一般的です。個人レッスンが初経験の方にとって、最初の一歩を踏み出すのはとても勇気がいることです。私が初めて音楽学校へ願書を取りに行った日の緊張は今でも鮮明に覚えています。その日、音楽学校の前で窓から聴こえてきたソプラノ歌手の物凄い声量の声を耳にした途端、私は怖気づいてしまい、願書ももらわずに逃げるように帰ってきてしまったのです。翌日、思い直してもう一度願書を取りに行きましたが、学校の門をくぐるのでさえ、このように敷居の高さを感じるのですから、レッスンを依頼する抵抗感は身を持って理解できます。


声楽を初めて学ばれる方にとって一番重要なことは、最初に声楽の指導を依頼する教師によって、その後の自分の声の土台がほぼ形作られてしまうということを肝に命じて、じっくり先生を選ぶことです。レッスンを受けた後に喉の疲れが残ったり、疲れが蓄積し結節ができるような事態になったら、すぐにでもその先生の元を離れるべきです。気を付けて頂きたいのは喉の最も深刻な事態とは、学び始めてすぐに気付くレベルの異常ではなく、その後、長い期間を経て、その方法が身体に定着した時点で、周りのほとんどの人がその人の喉の異常に気付いても、当の本人だけが長年の慣れの為、その異常を異常と感じなくなってしまう事です

まだ見ぬ未来の兆候を初心者が予測して教師を選ぶことは不可能といってもよいかもしれませんが、いくつかの方法はあります。
最も確実に先生を見極める方法は生徒さんの発表会を聴きに行くことです。出演されている生徒さん達の歌を聴けば、その教師に師事し続けて問題が無いかをおおよそ把握できることでしょう。
ここでは音楽大学やカルチャーセンターで行われる個人レッスンと個人で運営されている教室の個人レッスンのメリット・デメリットについて簡単に説明させていただきたいと思います





音楽大学などで行われるレッスン
メリットとデメリット

音楽大学やカルチャーセンターなどで主催される声楽の個人レッスンは初心者にとって最も気軽に始められる方法です。メリットとして個人対個人ではなく、学校という媒体が中間に存在するので、ある程度ビジネスライクに学べるという点です。またレッスン代も個人の教室に比べて多少安いようで、経済的な負担を軽減できるメリットもあります。

デメリットは事前に先生の発声に対する考え方を詳細に知ることが出来ないという点です。プロフィールや僅かなコメントスペースに書いてあることだけでは、その先生の発声に対する考え方を読み取ることは出来ません。また、入学してから先生を割り振られるような選択の余地がないケースなどは、絶対に避けなければなりません。

最初に申しあげた通り、一番最初に師事する教師の影響は刷り込みとして潜在意識に刻まれ、後々まで影響を与え続けます。「楽しそうだから」、「先生が優しそうだから」といった理由で教師を選ぶのも一つの選択肢ではありますが、多少のミスや不自然な声の出し方を看過する指導とこういった選択は一致し易く、「一瞬でも不自然な声を出すことが正しい声を封印してしまい、その後に続く不自然な出し方による筋肉の疲労はその何倍もの時間をかけて修復される」という、声楽の発声のシビアな部分を良く考える必要があります。




個人で運営されている教室の
レッスンのメリットとデメリット

個人で運営されている教室で学ぶメリットとして挙げられるのが事前にその先生のメソードや発声についての考え方などを詳細にホームページなどで確認できる点です。繰り返して申し上げますが、最初に師事した先生の影響はその人の声の行方を決定づける程、重要なものなので、時間をかけて下調べをする必要があります。その先生の声を聴いたり、お弟子さんの発表会を聴いてみるのも良い方法です。一概には言えませんが、発声についての考え方がホームページなどに記載されている教室の先生は私を含めて ((^_^;)) 自身が発声で苦労された方が多く、親身になって指導してくれる可能性が高いと思います。

デメリットとして、個人で運営されている教室は、生徒さんのレッスン代によって教師の生活の糧が賄われている場合が多く、単価が学校運営のレッスンに比べて多少、高めになってしまう傾向がある事です。ただ、学校によって運営されている日本人による個人レッスンでも、名の通った歌手によるものは個人教室の数倍することもあるので、一概に個人運営の教室が高いとは言えないかもしれません。また、最近では少なくなりましたが、生徒さんが諸処の事情により教室を辞めようと思った時、その教室の運営状況によっては収入減を危惧する教師に強引に引き止められるようなケースもあると聞きます。但し、この点に関しては声楽の技術をマスターするのに必要な最低限のレッスン回数(期間ではなく、何回自分の声を聴いてもらったかの方が重要です。)に達していない場合、初心者が教師の考える大きなカリキュラムを理解できていない場合も多く、一時的な判断をするにも、慎重な見極めが必要になります。



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