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目標の自動達成システム

人はある目標を設定すると、無意識の内に最も効率的に目標に到達する進路を判断し、目標を実現させるサーボメカニズムという仕組みを生まれながらにして持っています。私がこのホームページのタイトルとしている『幸せになるための声』は、潜在意識が持つ『自己影響力(セルフイメージ)』という働きが、その人の性格や、行動、最終的には人生までも左右してしまうほど、重要な働きを持つものだということを、自らの経験で知ったことから始まりました。

「自己影響力を高める」 簡単に言えば、「自分の価値を信じ、その信じた結果がより良い現実を作り出す」という仕組みを単なる思い込みで終結させるのではなく、それまで勉強し、築きあげた自分の声を強く信じて、歌えているか、歌えていないかという基準に照らし合わせることで、より客観的で確かなものにすることが出来たのです。私がジュリアーノ先生から教わった、伝統的なベルカント唱法で歌う為に必要な、心構えや準備、身体の使い方は全てこの自己肯定の満足感から生まれているのです。

以下に記述したことは、あくまで私が個人的に確信している事であり、発声との因果関係が客観的に証明されたものではありませんが、ここまで解説してきた近代ベルカントと伝統的ベルカントの考え方の違いから生まれる、様々な発声の問題の参考にすると、効率的で確実な手順が見えてくると考えています。





理想の声を獲得するために必要な法則

人間にはどんな問題でも解決してくれる潜在意識による自動システムが備わっています。しかし我々はこの仕組みの存在を無視して、自意識の力で全ての問題を解決しようとしています。問題を初めに意識するのは自意識による力ですが、自意識はその問題を解決する力を持ち合わせていません。また、自意識の力が大きくなるにつれ、潜在意識による問題解決の自動システムはその働きを失っていきます。フラシーボ効果や想像妊娠といった現象をご存知でしょうか?自分では意識しなくても「それが当たり前だ」と思う無意識の力によって、偽薬で病気が治ってしまったり、自分は妊娠していると信じたことによって生理が止まったり、腹が膨らんでくる、通常では有り得ない現象です。これらは潜在意識の力がいかに大きなものであるかを示しています。この潜在意識の力を使って、問題が良い方向に解決するよう、誘う考え方に、『サイコ・サイバネティクス』という理論があります。

サイバネティクスとはギリシャ語に由来し、港に向かって船を操縦する舵手という意味で、第2次大戦中、空爆に来た戦闘機を地上から撃ち落とすために、飛んでくる戦闘機の位置を予測する研究から始まり、戦闘機が避ける方向に向かうようにミサイルを調整する機能を搭載した誘導ミサイルの開発に発展したそうです。マクスウェル・モルツ博士というコロンビア大学の教授が、この理論を人間の目標達成の理論に応用したものがサイコ・サイバネティクスといわれる理論で、自己影響力(セルフイメージ)を高めていき、心の舵取りをしながら目標を達成する技術の事です。
私達が「自分のレベルはこの位だから」という理由で学校を選び、「適性がある、ない」で就職先を決定し、「こういう性格だから」という思い込みで友人や生涯のパートナーを選び、収入に見合った買い物や旅行、習い事をしているのは「自分はこのぐらいの人間だから」というセルフイメージを事実と思い込んでいるからで、実際、自分の思った通りの人生を歩むことになります。つまり、今ある現実はセルフイメージがその人の考え方や行動パターンを決定した結果なのです。これが『潜在意識による目標達成のための舵取り』のメカニズムなのです。

この考え方を基に伝統的ベルカントの指導手順に応用すると、心理的なメカニズムと発声のメカニズムの潜在的な影響力を引き出しやすくなり、効率的な習得が可能になってきます。「自分は上手く歌えるんだ」というセルフイメージを積み重ね、正しい声のイメージを持つことにより、人間が本能的に持っている原始的な発声のしくみや、日々の練習により潜在意識に刷り込まれた感覚というものが、敢えて自分でコントロールしようとしなくても自動的に機能し始めます。逆に、そこに意図的に行おうとする自意識が入り込むことにより、その理想的なバランスや仕組みが簡単に崩れ去ってしまう事も、同時に理解出来るようになるのです。

一通りのテクニックを身に付け、上手く歌えるようになっても、不調が続いたり、たった一回の失敗によって、その後、歌うのが怖くなってしまい、舞台に上がれなくなってしまう原因は、この自己影響力(セルフイメージ)が「自分は上手く歌えないんだ」と決定付けられてしまっているからなのです。
ここで最も重要なことは、たった一回の失敗が「自分は上手く歌えないんだ」というセルフイメージを作りだし、そのイメージを基にその歌手は無意識のうちに次の行動や考え方を決定するようになるということです。上手く歌えなかった原因を分析し、それが解明でき、次の機会で上手く歌えれば全く問題はありません。しかし、それが回を重ねても一向に改善される事が無い場合、テクニックを検証して、問題がないと思うのであれば、セルフイメージがその現実を作り出していると考えるべきです。つまり、上手く歌えなかったという現実は、たった1回だけであったのであり、その後の失敗は全て、自分の描いた「自分は上手く歌えない」というセルフイメージがその現実を作り出したと解釈しなくてはならないのです。

こういった人間が本来持っている潜在能力を理解し、問題解決の能力を有効に引き出すために、私のレッスンでは明確な最終目標を作り、それを達成する期間をあらかじめ決めておくようにしています。また、最終目標とは別に、毎回のレッスンで一つだけ小さなテクニックの課題を設定し、次回のレッスンまでに必ず習得するようにお願いしています。この課題は一週間もあれば必ず習得できる簡単なものなので、毎回、習得できた達成感と共に自己評価を高めていくことができ、この積み重ねが最終目標に到達するための潜在意識の力を強化していくのです。



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