国内の自粛が求められている中、皆様いかがお過ごしでしょうか。緊急事態宣言のさらなる1ヵ月の延長が決まり、当教室の営業自粛についても延長が避けられない状況となりました。引き続き前回お知らせしたルール(ご覧になりたい方はクリック)に沿って教室の運営を続けて参ります。

緊急事態宣言後、レッスンを宣言解除まで休業する旨のお知らせを致しましたが、条件付きで強くレッスンを希望される生徒さんのみレッスンを認めた結果、予想以上の数の生徒さんにお越し頂く形になってしまい、「果たして自分は社会的責務を果たしているのか?」という疑念が過ぎる瞬間もあります。ただ、それらの方々のお陰で教室の運営も最低限のレベルで保たれており、ジレンマを感じながらも今後も継続していくことが出来そうです。

教室の状況ですが、現在、自粛要請前の約半数の生徒さんに(Webレッスンを含め)レッスンにお越し頂いております。(Webレッスンの方法はこちらをクリックして下さい)
また、横浜ノアスサロンの館長でもある河本さんのご厚意により、サロンを毎週土曜日に開放して頂き、横浜近辺にお住まいでレッスン希望の方には、より広い空間で感染リスクを下げた環境を提供させて頂いております。

コロナウイルスが神の意図なのか人間の仕業によるものなのかは分かりませんが、いずれにしても、人間が自分の立場の考え方、視点だけで物事を進めようとした際に生まれる人と人との衝突。それが発生した時にどう理解し合うのかが試されている時なのだと思います。
今後の世界を良い方向に導けるか否かは、声楽教室という小さな世界であっても全く同じです。
教室のレッスンにいらしている生徒さんは音大を卒業されてプロを目指している方から、専業主婦、パートさん、社長さん、歌手、役者、通訳、税理士、弁護士、医師などフリーランスの方、教師、学生さんなど多岐に渡ります。仕事をしながら趣味で続けられてる方もいれば、プロとして活動されている方もいらっしゃいます。既婚の方、独身の方、安定した生活を送れている生徒さんもいれば、ギリギリの生活費の中からレッスン代を捻出されている方もいらっしゃり、レッスンに対してのモチベーションも様々です。私もこの教室を開催するまでは様々な仕事に従事しながらレッスンに通い続けてきたので理解できるのですが、声楽のレッスンは共鳴という快感によって日常のストレスを忘れられたり、前向きで明るいものの考え方が出来るようになる、一部の方にとっては三度の食事より大切な特別な時間でもあります。

危機意識の高い方の中には「こんな事態なのにレッスンに通うなど何と不謹慎な」というお考えをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。「先生に感染させたら教室全体に感染を拡げてしまう」「自分は大丈夫でも高齢の同居者に感染させるわけには行かない」「自分自身が高齢で持病があるので」という理由があることも充分理解しています。なので、もしご自身が「事態が収束した折には、再度この教室でレッスンを始めたい」というお考えをお持ちならば、レッスンを再開されるその時に、“今日レッスンを始められるのは休業要請中であってもレッスンを受けていた(当時は不謹慎だと思っていた)他の生徒さんたちが通ってくれた事で、先生が転職を強いられなかったからなんだな~“と何卒ご理解下さい。

先月の一斉メールでお知らせ致しましたように、皆様が周りに翻弄されるのではなく、冷静な判断によって下した決断であれば、私はその方の考え方を100%尊重します。どうか生活環境や考え方、価値観が異なる他の生徒さんがレッスンに通われるか、お休みされるかで下した判断にはいずれに対してもご理解頂くようお願い致します。

”正しい歌い方”という山の頂上に達するには「普段の物事の考え方を前向きで明るいものにする」という登山コースと「正しいテクニックを身に付ける」という登山コースがあります。
どちらからでも山頂に達する事は出来ますが、もし登山の途中で登頂を諦めそうになっている人を発見した時、反対のコースへ廻る迂回路が存在することを教えてくれる山仲間に相当するのが私の仕事です。
どうか一人で途中下山せず、Webレッスンを含めた山仲間を頼って登頂を目指してください\(^o^)/!!